HIVは、ヒト免疫不全ウイルスを意味します。このウイルスは人の免疫システムの細胞に感染します。免疫システムが弱くなっていくにつれて、感染した人は「免疫不全」になっていきます。
免疫不全の人は、さまざまな感染症や病気にかかりやすくなります。これらの病気は人の免疫システムが弱まったことを利用していることから、「日和見」感染症という名で知られています。これらの感染症の多くは、めったになく、またHIVに感染していない人であればほとんど影響を受けません。
免疫システムが弱くなればなるほど、日和見感染症は重度になっていきます。最後には、HIVではなくいくつもの日和見感染症がHIVに感染した人を殺してしまいます。このいくつもの日和見感染症が発症している状態を表す言葉がエイズです。後天的ヒト免疫不全症候群という意味です。
HIVは性感染症です。異性、同性と予防しないで性交渉をすると感染することがあります。コンドームを使用すると感染しません。予防しない性交渉での感染率は男性よりも女性で高くなっています。
静脈注射による薬物使用者は、注射針を共用することで感染することがあります。HIVを含む血液を輸血されて感染することもあります。母親から子どもに、妊娠中、出産時、母乳授乳時に感染することもあります。
エイズを発症するまで多くの人はHIV感染に気づきません。HIVに感染していることを認識していないため、何年にもわたってそうとは知らずにHIVを感染させてしまいます。治療を受けないでいると、HIVに感染した人たちの多くは8年から10年でエイズを発症します。
HIV抗体テストはHIV感染拡大を防ぐ重要な取り組みの一つです。HIV抗体テストはウイルスそのものを発見するための検査ではありません。感染したウイルスに抵抗するために体が作り出すタンパク質である抗体の有無を調べるのです。検査の結果、血液の中にHIV抗体が見つかれば、たぶんHIV陽性です。
残念なことに、抗体ができるまでには3ヵ月から6ヵ月かかります。感染した時から抗体ができるまでの間、HIV抗体テストは陰性であっても、HIVを感染させる可能性があるのです。