日本は、従来から世界の食料・飢餓問題の解決に向け、積極的な貢献をしてきており、FAOへの分担金もアメリカに次いで第2位となりました。FAOとしては、加盟国の協力を得てより一層の世界の食料安全保障達成を目指しており、日本のこれまでの貢献を高く評価し、日本とFAOとの連携を更に強化するために、日本事務所を設置しました。国との連絡調整を行うFAO事務所としては、北米(アメリカ・カナダ)を担当するワシントン事務所、及びEUを担当するブリュッセル事務所に次いで、第3番目の設立になります。

 

  • 日本の資金的・人的援助とFAOの活動との連絡調整

日本の政府開発援助は近年減少傾向にありますが、依然として世界では8億5千万人、発展途上国の20%以上の人々が食料不足に苦しんでいます。FAOの目標である食料安全保障の達成、更には国連のミレニアム開発目標の1つである2015 年までに世界の飢餓人口半減という目標のためにも、各国からの資金・人的支援が不可欠です。日本事務所は、日本の積極的な支援を期待するとともに、限られた資金の中で有効なプロジェクトを実施していくため、FAOの活動と日本の支援との連絡調整を行っております。

 

  • FAOの活動について日本の人々の認識向上及び連携の巾の向上

現代の日本はまさに飽食の時代であり、過去の食料難は遠い過去のものとなりました。しかしながら、日本の食料自給率は昭和40年代の約70%から今では約40%で先進国の中でも最低水準にあります。しかも、穀物自給率にいたっては、OECDの1億人以上の国の中で最下位となっております。(農水省平成17年我が国の食料自給率)つまり、我々日本人の今日の飽食は世界にその食料のかなりの部分を依存しているのであります。加えて、依然として多くの栄養不足に悩む人々が世界には多く存在し、また、将来の食料供給についても不安が増加しております。これらについての認識を深めるため、FAOの活動や食料・農林水産業関連の情報提供と広報活動を行っております。また、これまでの国家と国際機関の連携という関係から、最近では非国家主体、例えば一般民間企業、NGOs、地方公共団体、教育機関、更には一個人に到るまで国際協力関係での活動主体が多種多様に拡大しております。日本事務所としては、食料、農林水産業、環境問題等の分野で、これら皆様とFAOとの連携強化を進めてまいります。